恐ろしい病気を予防するピロリ菌除菌
最近、よく耳にする「ピロリ菌」。ピロリ菌は正式名称を「ヘリコバクター・ピロリ」といい、らせん状のかたちをした細菌で、胃の粘膜に生息しています。ピロリ菌に感染していると、胃がん・胃潰瘍・十二指腸潰瘍・慢性胃炎などの病気になりやすいといわれており、早期に発見して除菌することで、こうした恐ろしい病気の予防になります。
ピロリ菌に感染していると、次のような症状が出やすくなります。
日本の場合、ピロリ菌を持つ人は40歳以上で80%以上といわれています。ピロリ菌は衛生状態の悪い水道水から感染することが多く、日本の上下水道環境が今ほど整っていなかった時代に幼少期を過ごした中年層以上の方に、保菌者が多い傾向があります。
内視鏡で組織を採取し、「迅速ウレアーゼテスト」「組織鏡検法」「培養法」などでピロリ菌がいるかどうかを確かめます。
検査用の薬を飲み、吐き出した息を調べて判定する「尿素呼気試験」、血液や尿を調べてピロリ菌に対する抗体の有無を調べる「抗体測定」、便を採取してピロリ菌抗原の有無を調べる「便中抗原測定」などがあります。当院では、もっとも信頼性が高い尿素呼気試験で検査をおこなっております。ピロリ菌検査・治療は、従来は胃潰瘍や十二指腸潰瘍などの疾患にしか保険適用されませんでしたが、2013年2月より内視鏡検査をおこなわれた方で「慢性胃炎」「委縮性胃炎」と診断された方に限り、保険が適用されるようになりました。
ピロリ菌の除菌には、2種類の「抗菌薬」と「胃酸の分泌を抑える薬」の合計3つの薬を服用します。服用期間は1日2回、7日間。すべての治療が終わった後、4週間以上経過してから再びピロリ菌検査をおこない、見つからなければ除菌成功です。薬を正しく服用すれば、約75%の確率で除菌に成功します。1回目の除菌療法で除菌できなかった場合も、2回目の除菌療法をおこなえば95%以上の成功率となります。上記数値の参照元:武田薬品工業>ピロリ菌除菌の成功のコツは、医師の指示どおりに薬を毎回忘れずに服用すること。薬の服用を途中でやめたり、忘れたりすると、除菌薬に耐性を持つピロリ菌があらわれ、治療が難しくなるケースもあります。
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大阪・吹田で痛みの少ない胃カメラ、内視鏡なら野中内科クリニック。ピロリ菌の診断・除菌や、最近増加している逆流性食道炎の診断・治療なども積極的におこなっております。