「胃カメラの検査でつらい思いをした」
「吐き気がひどいので、検査を受けたくない」……
こんな声がよく聞かれるように、「胃カメラ」と聞いただけで暗い気持ちになる方が少なくありません。
胃カメラ検査でよくある吐き気は、口から入れた内視鏡が舌根部(舌の付け根の部分)に触れることで起こります。これを咽頭反射といい、本来異物を吐き出すために人の身体に備わった防御反応ですが、患者様は内視鏡が舌根部に触れるたびに吐き気を感じることになり、胃カメラ検査の苦しさのおもな原因となっていました。
そこで開発されたのが、鼻から内視鏡を挿入する経鼻内視鏡です。
経鼻内視鏡の場合、内視鏡は鼻腔を通って直接食道へ入るため、舌根部に触れることがなく、咽頭反射が起きることはほとんどありません。つまり、あの苦しさを味わうことなく、気になる胃や食道を詳細に検査することができるのです。